古民家再生を通して地域に貢献している黒木香苗の経歴や人柄についてまとめました。
経歴

黒木香苗は、1975年に千葉県で生まれました。
元々は外資系企業で業務改革を中心とした業務に携わっていましたが、仕事の関係で2008年からは広島県福山市に移住します。
造船会社の情報システム部員を本業としながら、地域の事務局のメンバーとして会計やブログの管理を任されるなどして精力的に活動しています。
具体的には、「内海町元気っ子プロジェクト」と「ぬまくま民家を大切にする会」という地域再生に関する事務局です。
自身も築90年を誇る古民家に住みながら尾道備後地方の特産品である柿渋の伝統継承のための取り組みを行っており、その活動には彼女の理想とする生き方が反映されています。
彼女の夢は、日本中に存在する過疎地域を再生させることです。
そのために重要なのは、古民家を一軒残らず再生させることであると説きます。
また、田舎への移住を推進して農業や林業や漁業に従事する人を増やすことも彼女の夢の一つであり、そのためにも屋外で体を使って働くことが格好良く素晴らしいものであるという認識が広く一般に根付くことを望んでいます。
それでいながら、彼女は現代のテクノロジーを否定している訳ではありません。
ネットで仕事をすることも田舎暮らしを支える一つの方法であると主張しているのです。
会社に所属せずに起業するという行為もネットがあれば簡単に実現することができます。
また、そのためにも田舎と都会の垣根を取り払ってもっと自由に行き来できるように整備することが大事であると考えています。
彼女の改革には、労働時間の問題も含まれています。
一日に四時間しか働かない会社を作れば、病気や介護や子育てなどの事情を抱えていても働きやすくなるといった内容です。
空いた時間はプライベートを充実させるために使えるだけでなく、地域貢献にも役立てることができます。
地域のみんなで協力すれば、仕事も介護も子育ても楽に乗り越えられるというのが彼女の思う少子高齢化における理想的な生き方なのです。
これらの考えは、「やさしく解説5分で読める影響力の武器」といった彼女の著作にまとめられています。
また、自身の古民家再生体験を綴った「やってみました古民家再生」などの著作もあります。
その人柄とは?

地域再生のために様々な活動をしている彼女はとてもバイタリティにあふれる人物ですが、その一方でとても繊細な性質も持ちます。
かつては外資系企業でバリバリ働くキャリアウーマンだった彼女は、無理がたたって体を壊し休養を余儀なくされてしまったのです。
物忘れもひどくなり、直前に指示された仕事すら忘れてしまうほどだったと言います。
彼女が労働時間の短縮に向けて起業を考えたのは、こういった自身の辛い体験に由来しています。
二度と体を壊さないために、くつろいで生きることが彼女の人生のテーマの一つとなっています。
手掛ける仕事の内容は多いものの、焦らずゆっくり取り組んでいくことが彼女の活動スタイルです。
そんな彼女の癒しは、古民家で寝転んで過ごす時間です。
この素晴らしさをできるだけ多くの都会人に経験してもらうために、過疎地域の古民家を買い取ってリフォームを施す活動を行っています。
このエピソードからも彼女の優しさが伝わってきます。
国内ではハードワークや人間関係に起因するうつ病で自殺する人が年々増え続けており、引きこもりや不登校の問題も珍しいことではなくなりました。
過疎地域で無人化が進む民家や世界的に増え続ける人口によって引き起こされる食料不足や水不足など、現代社会の深刻な課題を一度に解決できる方法として彼女の取り組みが注目を集めています。
問題提起のために書かれた著作はいずれも読みやすい語り口で、内容的にもわかりやすいと好評です。
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