【書評】「AIに負けない子どもを育てる」著:新井 紀子 子育てのみならず大人にもオススメです!

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「AI VS 教科書が読めない子どもたち」の続編となります。
AIの知識を通して沢山の気付きや学びを教えてくれるような本でした。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち。その戦いは人間にとって吉と出るか凶と出るか。

2018年4月23日

 

「AIに負けない子どもを育てる」とはどんな本?

 

どんなにAIが進化しても人間には敵わないと言われている読解力。
これから訪れるAI時代を生き抜くための戦略や読解力を伸ばす方法について「AIに負けない子どもを育てる」には書かれています。

読解力を向上させるために何をすれば良いのか、どんな風に子供たちを育てれば良いのかを紹介している本です。
小学校などで実際に行われている授業内容なども紹介していて、どのような成果をあげているのか、どのような効果が期待出来るのか分かるようになっています。

体験版としてリーディングスキルテストも収録されています。

 

本の内容について

 

この本ではなぜ日本人は読解力が低下しているのかを具体例を挙げて解説しています。
小学校ではプリントを先生が配ることが多くなり、自分たちで文章を書いたり、黒板の文字を写すことが少なくなったことで文章を理解する力が衰えたと述べています。
自分自身で文章を噛み砕いて写す機会がなくなっているので、文章の理解度も下がっています。
また国語の授業では有名な文学作品や小説ばかり扱っていて、理論的な文章に触れる機会も少なくなったことが原因だと新井 紀子さんは指摘しています。

ではどのように読解力を身につければ良いのか。

幼少期から大人の会話を積極的に聞かせて、語彙力をアップさせることです。

コミュニケーションを通じて相手がどんな風に物事を考えていて、どんな言葉をチョイスして話しているのかを分析する力を身につけられます。
さらにゲームで遊ぶのではなくて積極的に自然体験も日常的に行って、感情を引き出します。
同年代の子供だけでなく、少し年歳が上の子供たちとも交流して、視野を広げるのです。
読み聞かせや読書も習慣づけるようにして、文章に触れる環境も整えることがポイントだと言います。

大人の読解力も低下傾向にあり、普段の生活の中でも意識的に文章に触れるようにしたり、文章を正確に読み取れるような訓練をするべきだと言います。
分からないことがあってもそのままにはせずに、言葉の意味を調べたり、自分なりの意見を考えたりすることも重要だと主張しています。

本を読む機会も増やして、自分なりに要約する時間を設けると読解力がアップします。

読解力がアップすることで得られるメリットも紹介されていて、子供だと成績のアップに繋がることや偏差値の高い高校に入れる可能性が高まる、自己肯定感が上がることを挙げています。
大人は生産性のアップや仕事の幅が広がること、プレゼンテーション能力の向上やAIに仕事を奪われないことなどです。

 

本を読んでみて

 

前作では日本人全体が読解力の低下が起きていることに警鐘を鳴らしていましたが、具体的な対応策や改善方法については書かれていませんでした。
ですがこの本では問題提起の他にも解決方法が書かれていたので、とても読み応えがありました。

みんなで規律を守ってロボットのように個性のない子供を育てるのではなく、自分で考えて行動することが出来る子供を育てることの大切さも学びました。
AIに操られてしまう子供ではなく、上手にAIと共存することができ、きちんとAIを使いこなすことが出来る子供を育てるべきだと思いました。

教科書に書かれている内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、学んだことを通して自分はどう考えるのか、自分の意見を持てるような子供が増えるという良いなと思います。
そうすれば少しずつ日本という国も変わって、個性や個人のスキルを認め合える世の中になるのではないかと期待が持てました。
小さな子供を持つ保護者だけでなく、小学校で子供たちを教えている先生たちにもぜひ読んでほしい一冊です。

本書には簡単なRSTのテストもついていて、気軽に挑戦することが出来ます。
本を沢山読んでいるし、時々文章も書いているのでテストは大丈夫だろうと思っていましたが、半分も取れませんでした。
テストを通してまだまだ勉強しなければならないと気づかせてくれたのも良かったです。

 

読みやすい一冊

 

筆者である新井 紀子さんは数学者ではありますが、難しい言葉や数学の専門知識などは出てきません。
AIの実態に踏み込みながら、AIの限界についても詳しく説明してくれています。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち。その戦いは人間にとって吉と出るか凶と出るか。

2018年4月23日

AI研究の新井紀子氏の意外な経歴

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