著:城田真琴 キーテクノロジーの最先端を深掘りする「大予測 次に来るキーテクノロジー2018-2019」

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野村総研のアナリストがキーテクノロジーの行く末を丹念に研究しています。

AIやブロックチェーンなど、時代の流れとともに進化する技術は、もはや遠い未来の話ではないことが本書でよく分かります。

 

研究洞察だけではない、基本から丁寧に解説

 

仮想通貨業者のハッキング事件のニュースも、自動運転による公共交通機関や宅配業者のサービスも、この本にあるキーテクノロジーの情報が下地となっています。

これからの日本だけでなく、世界に戦略を取るビジネスパーソンは読んでおいて損はないのでは、と思いました。

日々のニュースで報じられるAIや人工知能、自動運転などのキーテクノロジー。

よく耳にする機会が多くなってきて、興味がありましたが、いまいちわからないことも多く、もっと知りたいと思って、読んでみることにしました。

例えば、「AI(人工知能)はホワイトカラー業務をこなせるか?」というテーマは、一番よく目にしたり耳にするが、工場などでの単純作業だけでなく、事務処理やExcelなどでのデータ処理業務は、もはやAI優位となってしまうのか。

「ボイス・ファースト」って何だろう?「音声第一」っていうことなのか?

「ブロックチェーン」は、最近でも仮想通貨のニュースで話題になったけど、本当のところ、どう使われれば、あの事件は防げたのだろうか。

他にも「バイオメトリクス」「センシング」などのテーマがずらりと並ぶなか、特に最近になってますます目にすることが増えてきた、AIや自動運転以外のことも知ることになり、ますます興味がかき立てられました。

わかっているようでそうでない、聞いたことある程度の名称も、この本からざっくりと知ることができました。

 

AIは人間の仕事を奪ってしまうのか

 

自動運転や音声認識などの人工知能の技術を始めとして、ブロックチェーンやバイオメトリックス認証、VRといったキーテクノロジーが、これからのビジネスでいかに展開されるのかを、大胆かつ丁寧に展望しています。

なんとなく「大予測」というタイトルが大げさな印象も受けました。

しかし、技術の進歩はめざましいものがあり、数年前を思い出しても、ここまで人工知能の話題が出ていませんでした。

ですから、これほどのスピード感を表すには、もはや「大予測」という表現がふさわしいのかもしれません。

もしかすると、1ヶ月後にはこの本の内容すらも古いことになってしまっているかもしれない。

それくらい、あらゆる種類の技術があらゆる方面で活用されていくのだろうかと思わされる、現代における最新テクノロジーのカタログのような本でもあります。

専門的にもっと深く知りたいという人には、さらに詳しい本を探すことになります。

できることなら、このシリーズを定期的に刊行してほしいくらいですが。

 

テクノロジーから未来のビジネスを見渡すために

 

野村総合研究所に所属する筆者は、先端ITを専門に調査・研究をしてきた方です。

代表作として『クラウドの衝撃』『ビッグデータの衝撃』『パーソナルデータの衝撃』『FinTechの衝撃』などの著書があります。

著者の経歴を見ても、納得の洞察力だと思いました。

従来から、アナログ業務の効率化は問題になっていましたが、単純な作業だけではなくコールセンターのような業務もAIが人間にとって代わる可能性は、今後ますます加速していくでしょう。

このようなキーテクノロジーが実際のビジネスでどう使われるのか、また、商品化されているのか、具体的な例を挙げています。

特に、Amazonの動向に注目し、それをGoogleやAppleが追随する音声端末の覇権争いについて、深い分析がされています。

Amazon Echoを導入している家庭からショッピングする客を奪回するため、GoogleやAppleが小売業と提携するなどの動向が解説されていて、とても興味深い内容です。

また、マイクロチップを体内に埋め込むことによるキャッシュレス化や、音声認識によるコンシェルジュをロボットが担ってくれるチャットボットなど、まるで鉄腕アトムやドラえもんに描かれていたような未来の技術が並んでいます。

 

キーテクノロジーは身近な存在

 

キーテクノロジーは、技術を開発する人やITが得意な人だけのものではなく、やがて私たちのそばで活躍し始める、いや、すでに身近にあるといえるでしょう。

そして、それが普通になる時代はそこまで来ているのです。

 

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