「「おカネの天才」の育て方」ベス・コブリナー 親が子に伝えるべき大切なおカネの話

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おカネは大切と痛感しながらも、親が子に正面切っておカネについて教える機会は多くないという印象があります。

生きていく上で大切なおカネについて改めて考えさせられる一冊です。

 

おカネに執着しながら子どもにおカネについて教えない日本人

 

「「おカネの天才」の育て方」は米国のかつての政権下で「若者の金融教育に関する諮問委員」を担当していたベス・コブリナーが「個人のおカネの専門家」を直伝した一冊として話題になり、発売後たちまちベストセラーとなって世界8カ国で出版されています。

満を持して発売された日本では、おカネに強く執着している人が多いながらも、子ども時代からのおカネ教育については深く考えていない人がほとんどです。

近年日本でも自己責任という言葉がさまざまな機会で取り沙汰されるようになっており、そういった世の中だからこそ子どもの頃からおカネについて正しく理解して、有効活用できるように学びを深めておく必要があります。

「「おカネの天才」の育て方」は我が子に正しいおカネの教育をしたいと日ごろから考えながらも、何から始めて良いのかや何歳から教えるのが適切なのかを知りたい人に最適な指南書であり、大人にも多くの気づきを与える一冊です。

 

 

日本も無縁ではいられない米国のおカネ事情

 

「「おカネの天才」の育て方」で紹介されている事例は米国のおカネ事情だけに、日本の感覚からはやや特異な印象を受ける記述もありますが、米国の事情に精通したジャーナリストの多くが「米国が抱えている諸問題はやがて日本でも表面化してくる」といった見解を持っているだけに、カード決済に潜む問題点などを子どもにしっかり教えておく重要性には大いに共感しました。

幼児期からクレジットカードの仕組みなどを教えるのはまだ早いと考えるのでなく、幼い時期からこそ教えることの大切さも痛感できます。

スマートフォンの課金ゲームに子どもが夢中になるのが当たり前の世の中になった現代では、幼児期からのおカネの教育について今から考えるのでは遅過ぎるようにも思えるほどです。

そうとは知らずのちのちまで返済に困るほどの額を、ある日我が子がクレジットカードで気軽に支払ってしまう前に、おカネというものの正体や仕組みを教え込んでおくのは、子どもの人生に責任を持つ親にこそ課せられた使命だと痛感させられます。

 

 

おカネに困らない人生は親の伝え方で獲得可能に

 

「「おカネの天才」の育て方」は、我が子をおカネの天才にするハウツー本といよりも、貯金の大切さや働くことと学ぶことの関係など大人にとってはごく当たり前に思えることのほうが多く書いてあるといった印象もありますが、むしろそれこそが現代社会を生き抜く上で最も大切なアドバイスで、当たり前だからこそ実践が難しく、子どもには大人からの適切な教育やサポートが必要であることがわかります。

何ごとも基本を守ることが大切で正しい努力で歩んでこそおカネとの理想の付き合い方が実現し、おカネに困らず振り回されない生き方が出来ることを、「「おカネの天才」の育て方」はさまざまな事例から本質を読み解いてわかりやすく伝えています。

実際に我が子を「おカネの天才」に育てようと意欲満々の人にとっては具体的な方策は我が子の特性に合わせてカスタマイズする必要があると言えますが、天才とは行かないまでもこれから「おカネの秀才」になりたい大人にも必読の一冊です。

 

 

子どもの人生を左右するおカネの本質を理解

 

著者をはじめ米国社会を生きる人々の豊富なエピソードから、人生とは切っても切れないおカネがもたらすさまざまな悲喜劇も読み応えがあり、ライフスタイルや義務教育の精度などが違う日本人にも感覚的にわかる構成となっています。

翻訳の良さもあるとは思いますが、書かれている内容がおカネという世界中の人々の人生に大きくかかわるテーマで一貫されているだけに、夢中になって読み進められる心地良さもあります。

子どもの人生に訪れるライフステージに応じたおカネを動かす機会は、その本質をしっかり認識して使うおカネと何気なく使うおカネとでは、その間に天地ほどの違いがあり、それが人生を左右していくことの怖さも痛感されます。

幼い頃からおカネとは何か、それを使って世の中とかかわることはどういうことなのかをあらかじめしっかりと教え込んでおくことは、おカネの天才を育てるという以前に子どもの人生にとって親が教える一番大切な事だとも思えました。

 

格差社会を生き抜くために読んでおきたい「「おカネの天才」の育て方」

 

「「おカネの天才」の育て方」は格差社会を生き抜くための指南書にもなっており、子育て世代向けタイトルにしたのがもったいないとも思いました。

おカネの天才になるためのヒントは、すべての世代に役立つはずです。

 

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2018年3月28日







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