「スマホが学力を破壊する」は、脳トレで一躍有名になった川島隆太氏による著作です。
スマホを使用することで偏差値が最大で10下がるという説が衝撃的で、ページをめくる手が止まりませんでした。
概要

いつの頃からか、これまでのガラケーに代わってスマートフォンが広く使われるようになりました。
私自身、結構前からスマホを愛用していますし、周りにはスマホを持っていない人はほとんどいません。
わからないことはその場で何でも検索することができるだけでなく、コミュニケーションツールとしても迅速で優秀です。
そんなスマホに悪い一面があるということを「スマホが学力を破壊する」を読んで初めて知りました。
就学年齢の子供に与えてしまうと、脳発達に悪影響を与えるというのです。
長時間のスマホ使用で成績が落ちてしまうなど、想像するだけでゾッとするようなリスクが挙げられていました。
数年にわたって7万人以上の子供たちを対象に行われた調査結果が根拠として挙げられているので、その論説は信頼できます。
子供の頃からスマホを与えるべきか否かを判断するためにも、保護者の方は一度読んでおいた方がいいのではないでしょうか。
実際に私もこの本を読んでから、子供にスマホを与えるのを考え直すようになりました。
具体的な内容

スマホが子供にとって有害な理由として、様々な事例が挙げられています。
その中でも特に印象的だったのは、4時間のスマホ使用で2時間分の勉強内容が消えるという実験結果でした。
これでは、どんなに勉強してもスマホによって台無しになってしまいます。
本の中で、スマホを持つようになってからすごい速度で成績が下がっていく事例が紹介されていてショックを受けた次第です。
逆に、スマホの使用を制限したことで成績が上がった事例も掲載されています。
ここには明らかな相関関係があるので、スマホの影響が全くないとは言い切れません。
それを裏付けるかのように、スマホによってもたらされる具体的な悪影響についても解説されていました。
それによると、流行りのメッセージアプリには集中を途切れさせる作用があるようです。
また、実際に使っているアプリの数が多いほど成績が落ちやすい傾向が見られるということでした。
確かに私も毎日スマホで色々なアプリを楽しんでいるのですが、以前よりも一つの物事に集中して楽しむ余裕がなくなってきたように感じています。
自分自身の体験を通して、書かれていることが理解できるように思いました。
その他、スマホを操作しながら他のことをする行為が学力を低下させることや、程々の所で使用を中断できる子供はほとんどいないことなどが実例を交えて述べられています。
恐ろしいのは、スマホによって割かれる時間が問題なのではなく、その作用が気づかない内に脳の働きを鈍くさせているという点です。
便利だけれど危険がいっぱいのスマホを子供に持たせるのはリスクが大きすぎるということがわかる本でした。
スマホは勉強の邪魔だけではなく弊害にもなる

大人でも長時間ダラダラと使ってしまうスマホを子供に与えるのは、かなり危険なことだと常々思っていました。
特にゲームアプリなどをさせたら、やめ時がわからずに夜遅くまで遊んでしまいます。
時間を決めるにしても、こちらが強く言わなければ頑として聞き入れることはありません。
しかし、この本を読んでその悪影響を再認識することができたので、安易に子供にスマホを与えるのはやめなければならないと思いました。
この本を読んでいると、勉強をするために必要な脳の働きがスマホによって破壊されていく様子がわかります。
これまでは勉強の邪魔になる存在くらいにしか思っていなかったのですが、この本で弊害がありすぎるツールであることを思い知りました。
これで迷いなくスマホ禁止を宣言することができそうです。
私は既に大人ですが、子供にこれだけの悪影響があるということがわかったので、使っていて何の問題もないということはないと思われます。
そのため、使うのは必要最低限にとどめてできるだけ使わないように心がけるつもりです。
スマホとの適切な付き合い方

スマホを便利で楽しい機器にするためにも、使う前にそのリスクを十分に知っておく必要があると思います。
「スマホが学力を破壊する」は、その手助けをしてくれる頼もしい本でした。
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