投資の一つとして人気が高まっている仮想通貨ですが、その具体的な内容については漠然としていました。
そんな初心者の私にもわかりやすいように、仮想通貨が経済に与える影響について丁寧に論じられている本です。
本の概要

「MINE 総時価総額100兆円、利用者数1億人。
ついに動き出す金融革命。
「マイニング経済圏」は世界を変えるのか」には、まったく新しい仮想通貨のビジョンが描かれています。
私自身、仮想通貨と言えばギャンブルのような性質を持つ投資の一つだという思い込みがありました。
芸能人の誰々が仮想通貨で儲かったとか損したとかそういった低レベルの知識です。
しかし、この本を読んだことでその考えは全く的外れな思い込みであることに気がつきました。
仮想通貨にできることとできないことがまとめられており、各国で使われている実際の通貨と比較されていることでその輪郭がはっきりと浮かび上がってきたのです。
自分は無関係だと思っていても将来的に関わることになるであろう仮想通貨による経済活動が実例を交えて説明されており、その重要性をまざまざと思い知らされました。
仮想通貨の将来性について知りたいという方におすすめできる本です。
書かれている内容

この本の第1章には、世界がまだ気づいていない仮想通貨の本当の価値について書かれています。
実存の通貨のように運用にコストがかからないため、送金などの手数料をかなり安くすることができるといった内容です。
送金などで手数料を取られるのに抵抗を感じるのは実生活で経験済みなので、このメリットだけでも仮想通貨の良さが伝わってきます。
第2章から第3章にかけては、これからの時代にふさわしい新しい感覚で再構築した経済圏の話が展開します。
言われてみればその通りと思うような単純なことですが、これは凡人には考えつかないような斬新な設計図です。
読みながらワクワクしている自分に気がつきました。
第4章と第5章では、仮想通貨を使った金融革命によって生まれたマイニング経済圏の全体像が明らかになります。
特定の国に属さない仮想通貨はその価値を全ての人が共有することができるため、様々な経済圏が生まれるきっかけになるという前向きな内容です。
それぞれ自分に適した経済圏を自由に選択することでいくつもの利益を享受できるようになるという仕組みに、目の前が明るくなるのを感じました。
仮想通貨が広く利用されればされるほど経済が活性化して人々の生活が潤うようになるという著者の予測を読んで、仮想通貨に対する認識がガラリと変化したのは言うまでもありません。
他人事としか思えなかった仮想通貨に意識が向くようになりました。
この本の感想

長く続く不況に慣れてしまった私にとって、長きにわたって日本経済を支配してきた資本主義はもはや何の期待も持てない遺物でしかありませんでした。
資本主義自体が煮詰まりすぎているので、新しい市場を見つけたとしてもまたすぐに行き詰まる結末しか思いつきません。
何らかの新しい局面によって思いがけず救われるというような奇跡を待つというのも非現実的なことです。
まさか、日本では投資の銘柄としか思われていない仮想通貨によって経済状況が良くなるなんて誰が思うでしょうか。
しかし、この本を読んだことでその可能性にかけるのも有りだと思いました。
確かに、著者は生まれたばかりでまだその全貌が明らかになっていない仮想通貨が世界に受け入れられるか否かはわからないと言っています。
しかし、その未知数の部分に賭ける冒険家として力強い言葉が綴られているので、読んでいる方まで希望がわいてくるようでした。
無責任に理想論だけが述べられている訳ではなく、エンジニアチームのリーダーとして培ったこれまでの経験から説得力のある結論が次々と導き出されています。
発案者やビジョニストの立場から捉えた新たな仮想通貨像は、これからの日本人に夢や元気を与える特効薬となるのではないでしょうか。
私自身、この本を読んで実際に仮想通貨を利用してみようと思う気持ちが高まりました。
みんなを幸せにするマイニング経済圏

多くの人にこの本を読んで仮想通貨の本当の性質について知って欲しいと思います。
現在既に仮想通貨と関わっているという方にとっても、全く興味がないという方にとっても、幸せになるための気づきが得られる本です。
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