【書評】著:三戸政和「資本家マインドセット」を身につける

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本書の著者は資本家を、お金からも労働からも自由な存在と定義しています。
資本主義社会では、ビジネスは全て資本家に有利に働くと述べます。
そして、資本家だけが好きなことを好きなように行えると主張しています。

 

次のステージとしての投資

 

「資本家マインドセット」の中で、サラリーマンである限り、私たちは決して金持ちになれないと述べられています。

それどころか、サラリーマンという職業は、もはや絶滅の運命を免れないとされます。

サラリーマンという生き方に満足できない読者にとっては、まさに慧眼の書となる内容が記されています。
大事なことは自分の本心と向き合いながら、次のステージを創造することです。

次のステージとは投資の世界であり、資本家になることです。
資本家にとってお金は大事ですが、それ以上に大事なのが時間です。
それは残された時間が限られるからで、時間を確保できるならお金はケチらない方が良いと言われます。
サラリーマンと資本家ではお金に対する価値観が異なっており、資本家のような価値観が身につくかどうかが勝負のカギとなります。

 

資本家マインドを持つ

 

本書では、サラリーマンが時間を切り売りすることで、対価としての収入を得ると述べられています。
そのため収益には限界があり、いくら頑張っても金持ちにはなれないと言います。

一方、資本家の収益構造は、お金を生む仕組みを持っていることです。
端的に言えば投資ということですが、会社と言い換えることも出来ます。
著者の三戸政和もサラリーマンM&Aというものを推奨しており、前著では「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」と勧めています。
彼自身も本業は別に持ちながらも、週に10時間くらいしか働かないと言います。
大事なのは資本家マインドを持つことで、それを可能にするライフスタイルを選びとります。
著者は「60点丸投げ」をモットーにしており、オーナーを務める会社でも4割くらいしか口出ししません。

 

人生を楽しく送るヒント

 

本書は生涯サラリーマンで生きることに、疑問を感じている全ての読者に捧げられています。
私も会社員としての働き方に、疑問を感じ始めた頃に本書と出会いました。
以前、好きな事だけをして生きていくのは、選ばれた人だけの特権と思っていました。
それに対して本書では、誰でもが挑戦できると書かれており、全てのサラリーマンに資本家への道が開かれていると知りました。
それまで不可能と感じていたことが、マインドセットを変えることで、目標に向かって一歩踏み出せると勇気を貰えます。
本書は残された長い人生を、これまで以上に楽しく送れるヒントが詰まった人生の指南書だと言えます。

 

事業継承の選択肢

 

本書を読むと日本の製造業の現場の至るところが、過当競争により疲弊しているのが分かります。
コストの安い海外のメーカーと価格競争すれば、結果は自ずと見えています。
いくらモノづくりの国、品質のニッポンと言えど、粗悪な製品にならざるを得ません。
強気な製品を造れれば価格転嫁できますが、余程のアイデアが無ければ成功できる可能性はありません。
それが適わなければ、思い切って事業転換するしか道は残されていないと言えます。

そして、新たな道として用意されているのが、投資だと著者は考えています。
それまで培ったノウハウを活かせば、関連業界における有望な投資先が見つかるものです。
事業継承が社会的課題となっている昨今、本著が主張する事業転換は一つの選択肢となります。

本書で主張されているのは、経営者や資産家になるのではなく、資本家になることです。
3者は同じステータスであるように感じられますが、お金に対する価値観が異なります。
経営者や資産家は如何に利益をあげて、貯蓄として残すかに関心があります。
資本家にとってお金は目的ではなく、手段であり道具です。
資本家が関心を持つのは、手段であるお金が効率的に回る仕組みづくりです。
そうした仕組みやシステムが出来上がれば、自ずと利益が生み出されていくと述べられています。
資本家とは利益システムを構築する、マネーのエンジニアだと言えます。

 

確かな結果が残っている安心感

 

本書は野心のあるサラリーマンにとって、大変刺激になるビジネス書です。
書かれている内容は著者自身が実践してきた事であり、確かな結果が残っているという安心感があります。

サラリーマンが300万円で会社を買う。定年後の職場を個人M&Aで働き先を見つければ良い。

2018年6月30日

三戸政和ってどんな人?経歴や考え方を解き明かす

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