成功するために必要なこと、それはどう自分をポジティブに保つかということを教えてくれる本です。
強靭な精神力を持っていそうと思われがちですが、実は弱気でネガティブで自信がなかったという性格の持ち主である酒井選手、どうやってメンタルの弱さを克服したのか自身のエピソードを通して具体的な方法を紹介しています。
ネガティブからポジティブへ

柏時代から輝かしい成績を残し、マルセイユに移籍した後も活躍を続ける酒井選手のメンタルの強さについて迫る本です。
酒井選手が大切にしているのは比べないこと、気にしないこと、引きずらないことです。
自分の心を強く持つために大切な切り替える力について説明していますが、誰でもできるようなシンプルなことばかりですので、今日から実践してみようと思わせる本になっています。
どうせ自分にはできないとネガティブなことを考えていたり、周りの人とうまく関係が築けないと悩んでいる人に特にお勧めします。
自分が変われば自然と周りの状況もいい方向に転がっていくということを教えてくれる本です。
心が強くなるリセット方法の秘密、それは考え方を柔軟にし、相手も自分もしっかり受け止めることだと酒井選手は語っています。
悩みもがき苦しんだ経験を元に書かれているため、言葉一つ一つに重みがあります。
周りを見渡し、肩の力を抜くこと

第1章では「心を強くする」方法として、他人の評価に振り回されず自分の軸をしっかり確立することを挙げています。
酒井選手はハノーファーに移籍した一年目、故障を抱えて仲間ともうまくコミュニケーションが取れず、二年目に出場回数が増えても常に自分はダメなんではないかと不安を抱えていたそうです。
常に他人の目を気にしてネガティブなことばかりが頭を巡っていたとか。
ですが、マルセイユに移籍した後、心の在り方を見つめなおし、他人ではなく自分軸で考えることを身に着けていきました。
例えば、今起こっている事実は変えようがないが、自分の考え方はいくらでも変えられると意識を切り替えることです。
不安は妄想でしかなく、その妄想にポジティブな考えを少し入れるだけで自然と不安は消えていくという考え方、私自身、読んでいてハッとさせられました。
常日頃どれだけ他人の目を気にしながら自分を評価していたか、この第1章を読みながら共感し、そして反省しました。
さらに、プレッシャーを受けた時に、どう受け止めるかではなく、自分を楽にするために「受け流す」という技術を身に着けることの大切さも語っています。
何事においても肩の力を抜くということがポイントになっていると思います。
周りの人間とどう信頼関係を築いていくか

この本では自分の心を強くする方法だけではなく、他人とどう信頼関係を築いていくかのヒントもたくさん書いてあります。
酒井選手がとにかく徹底しているのは、まずは相手の意見を尊重して聞くこと、相手のシチュエーションを受け止め褒めること、そしてその後に自分の意見を伝えることだそうです。
自分の意見を通そうと相手の話しをまともに聞かずぶつかり合う人はたくさんいますが、相手を尊重しながら意見を言う、こういったことを日ごろから行える人は少ないかもしれません。
時々するのではなく、毎日の積み重ねとして行うと、いつの間にかそれが自然と身について、多くを語らずとも人から信頼を得ることができるのです。
確かに、口ばかりの人よりも、実際に行動している人を見れば一目瞭然です。
例えば、いつも仕事をさぼってばかりの人に一方的に頼み事をされると、どうしてさぼってばかりの人が仕事を頼んでくるのだ・・と思います。
反対に、常に一生懸命に仕事をがんばっている人から頼まれたり意見を言われると素直に聞こうという気持ちになるものです。
そこには信頼関係が芽生えているからなんですね。
周りの人間と良い関係を築くこと、その答えは自分の中からしか生まれないということに気づかされます。
読むだけで自然と心がリラックスします

この本は、最初からメンタルが強い選手の話しではなく、不安や妄想にかられ、自分に自信を持つのが難しかった経験を元に書かれているため、非常に親近感がわき、読めば読むほど自分も勇気をもらうことができます。
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